子育て支援・保護者インタビュー

Q. 特別支援学級の利用と小規模特認校(以下、特認校と記載)への転校を決められた経緯を教えてください。

(※小規模特認校制度についてはこちら )

保育園生の頃から「自閉症です」と言われていて、それで自然と支援学級の利用を選択しました。学童支援にも通っていたので、自然とですね。支援学級を選択するうえでの悩みや迷いはありました。

未就学の時点で療育に通わせていたわけではなかったので、知らないお母さんたちとかと交流できるかなとか、息子も合うのかなとか、色々考えましたね。 その時は保育園の先生が親身になって聞いてくれたり、一緒に病院に行ってくれたりもしていたのでありがたかったです。 それで、自然と流れが上手くできたような感じでした。

特認校に転校を決めた経緯は、最初、姉が特認校に入って。姉が特認校に転校を決めたのはいじめが原因で不登校になって、で変えようかとなって。 最初、2個くらいの特認校があったんですけど、1つの特認校しか知らなくて、そうしたら、以前いた学校の先生に「ここもあるんだよ」というので、 こっちが近いしっていう理由だったんですけど。姉が転校した時には、支援学級が無かったので、しばらく別々の学校に行かせていたのですが、 特認校が支援学級を作ってくれるという話があって。その特認校は制服が無かったんですよ。息子は制服とか体操服がすごく苦手で。 しかも、すごく寒がりで。冬になると寒くて、どうしても制服が着れないっていう。 で、毛布とかも学校に持たせていっていたんですけど、私服だったら、冬たくさん着れるじゃないですか。 なので、それもあって、支援学級もできたし、特認校に入れようということになって。息子が小学5年生の頃でした。

Q. 特別支援学級を利用してよかった、特認校へ転校してよかったと思われることを教えてください。

少人数だったので、支援学級だけでなく、通常学級でも本人のペースに合わせてくれるのがよかったです。 特認校ならではなのか、上の子が下の子を見ると言うか、そういうのがちゃんとできている。自然とできるので、責任感がついてきますね。 今まで体育も自分から参加しなくて、文化祭とか学習発表会も前の学校では出なかったんですよ。 それが特認校では、高学年が少ないというのと、下の学年がいるっていうので、率先してやるようになって。それがすごい良かったなと思いますね。

Q. 特別支援学級、特認校を利用して困ったことはありますか。

通学距離が長いのが一番かな。車で15分かかるので。朝、間に合うのがギリギリだったりしたんですけど、本人が学校に行きたくないと言わなかった。 それは一番良かったです。

特認校に行く前の学校では、支援学級だったとしても、「行きたくない」ということがあって、引きずって学校に行っていたので。 遅刻も当たり前だったり、普通の学童(支援の学童ではない)が全く合わなくて。 特認校では普通の学童に一応入れたんですけど、今度は逆に支援の学童に行きたくない、学校の学童が楽しいとなってくれて。すごい変わったんです。

Q. 子育てに悩まれている保護者や支援者に伝えたいこと、もしくは悩んでおられる子どもさんに伝えたいことはありますか。

私の考えにはなるんですけど、無理させないのが一番かなと思いましたね。やりたくないことは本当にしないので。なんていうんですかね。のびのびって言うんですかね。のびのびさせるようにっていうわけではないですけど、それが一番かなと思いました。

Q. お母さん自身は子育てに悩んだ時はどうやって苦しい時期を乗り越えられましたか。

母、園や学校、学童の先生たち、色んな人たちに支えられたというのが一番大きいですね。 一番最初に、母が「あんたを選んで生まれてきたんだから」と言ってくれて、それが一番大きかったかなって思いましたね。 学童支援の先生の前で泣いたりもしました。最初のうちは思うように行かなくてですね。どうにかですね。 自分の母に相談したのと、同じお母さんたちが自分よりも息子の事をよく見ていてくれて、 「この子はこれができるようになっているよね。すごいよね」とか声を掛けてくれて。それが一番大きかったですね。 「どうする?」っていう話もよくしていたりとか。

あと、同じクラスの子たちが「この子はそういう子だから、それでいいんだよ」と先生に言ってくれたりしました。それがすごい大きかったですね。 あとは、学童の支援の先生も学校に来てくれて話をして下ったりしたので、すごい支えになったような気がしますね。 無理はしないのが一番かなとは思うけど、そうするのはなかなか難しいのもあると思う。

親として、やっぱり学校に行って欲しいと言うのはあるので、無理やり学校に行かせたりとかもあるんでしょうけど。 行きたくない時は行かなくてもいいかなと。まぁ、そんなずっとはあれなんでしょうけど、たまにはいいのかなと思ったりもします。 できるだけ過ごしやすい環境って言うんですか。そうしてあげたいかなと。今振り返ると、そう思います。